第1812回例会
起立
点鐘
開会宣言〈帯広東RC第1812回例会〉 綿貫朋仁 副SAA
ロータリーソング(省略)
会長挨拶
(池田誠 会長)
今日は上川大雪酒造 杜氏 若山健一郎様に「上川大雪酒造の地域創生の考え方」と言うことで講話を頂きます。若山様本日はどうぞ宜しくお願い致します。
この後、上川大雪酒造様の詳しい話をしていただけると思いますので、私の方からは少しだけお話をさせて頂きます。
今、上川大雪酒造様には北海道で3ヶ所蔵あり、上川町の「緑丘蔵」(りょっきゅううくら 2016)十勝の「碧雲蔵」(へきうんくら 2020)函館の「五稜乃蔵」(ごりょうのくら 2021)です。
今、札幌国税局の北海道酒蔵マップ(2023/2/28現在)では日本酒、ビール、ワイン、焼酎等の酒類製造者は127件登録が在りました。その内、日本酒は16件ありました。その内3件が上川大雪酒造様の酒蔵です。北海道産にこだわった酒造りを通してどのように地域創生をしていくのか大変楽しみにしております。最後になりますが、十勝のおいしい食材で碧雲蔵の「のまさる酒」純米吟醸 十勝を飲みながら仲間と楽しく語り合い過ごしていけたらと思います。
会務報告
(加藤肇 幹事)
① 帯広南RC、夜間移動例会開催のご案内
日 時 9月25日(月)午後6時
場 所 北の屋台
② 帯広西RC.、夜間例会開催のご案内
日 時 9月28日(木)午後6時30分
場 所 北海道ホテル
③ 帯広北RC、9月29日(金)の例会は休会と致します。
④ RI第2500地区大会(紋別)開催のご案内
日 程 10月7日(土)~10月8日(日)
場 所 紋別市民会館 他
≪大会1日目 7日(土)≫ ・記念親睦ゴルフ大会 8:00~ 紋別カントリークラブ
・地区財務委員会等 13:00~ ホテルオホーツクパレス
≪大会2日目 8日(日)≫ ・登録開始 9:00~ 紋別市民会館
・本会議 10:00~14:00 〃
・記念講演 14:15~15:20 〃
・本会議 15:35~16:10 〃
・大会記念懇親会 17:00~18:30 紋別市民会館他
⑤・帯広西RC、10月 5日(木)の例会は、休会と致します。
・帯広南RC、10月 9日(月)の例会は祝日のため、休会と致します。
・帯広東RC、10月10日(火)の例会は、休会と致します。
⑥ 例会終了後、定例理事会を開催致します。
閉会宣言
点鐘
プログラム
【移動例会】(メディア委員会)
(進行:藤田淳 メディア委員)
(趣旨説明:角高紀 メディア委員長)
この碧雲蔵は2020年、ちょうど新型コロナウイルス感染症が始まる年に完成しました。講話では、上川大雪酒造の地域とのかかわり方についてお話をいただき、さらに十勝の地酒十勝晴れのブランディングについて学びたいと思っております。また、後半は見学ルームに移動しまして、日本酒の醸造工程を解説してもらいながら見学して学びを深めたいと思います。ショップにて碧雲蔵限定の日本酒を販売しているのでお帰りの際にご購入下さい。
【 上川大雪酒造の地方創生の考え方 】上川大雪酒造 杜氏 若山 健一郎 様
【講師プロフィール】1971年福岡県生まれ。(高知)酔鯨酒造などで修業し、(広島)竹鶴酒造で頭(かしら)を務める。静岡、愛媛の蔵で勤めた後、フランスの日本酒造りの昇涙(しょうるい)酒造の杜氏として蔵の立ち上げから関わる。(秋田)出羽鶴酒造を経て、2020年より北海道十勝の上川大雪酒造「碧雲蔵」へ。翌年、杜氏に就任となり現在に至る。
【講話】
北海道には酒蔵が16軒あります。2011年から2017年は11件で、2017年から2023年の現在までに5件増えて16件になっています。北海道を日本地図の中に差し込んで表示したいと思いますが、ちょうど大阪から東京あたりの地図に北海道を乗せてみると、北海道の中に姫路から横浜、東京までに収まります。今北海道には酒蔵が16件しかないのに、関東・関西の中には数百件の酒蔵があります。北海道で2017年から23年の間に5件増えているのに全国では一軒も増えていません。2017年に弊社の上川町に上川大雪酒造緑丘蔵ができました。これまで日本酒は東京とか大阪など大きな市場に売れるかどうかが一番肝になっていました。東京や大阪で全国からいろんな商品が集まってくるので、やっぱりその市場の傾向に合わせて酒蔵が経営されていました。当時も一応地酒とは言っていますが、実際の販売、経営に関しては、地元より大きな市場を向いてました。弊社の酒蔵のコンセプトは上川町のお酒を作るというもので、上川町限定の「神の川」というお酒があります。それは上川町に行かないと買えないお酒ということにしまして、それが口コミとかいろんなメディアに取り上げられた結果、売っているセブンイレブンで日本酒の月商が100万円を超えるということが起きました。その頃から地域を見てお酒を造るという造り方が変わってきたように感じます。弊社の酒蔵ができた経緯は、三重の酒蔵の免許を北海道に移して取得できたからです。戦後70年間以上、酒蔵の認可が下りた例がありませんでした。行政の方やいろんな方の協力があって北海道に移すことができたと、業界の中で大変話題になりました。
地元を見てお酒を造るという、1つのビジネスとして成り立ったということが、全国的に話題になりました。そういう経緯があり、2020年の6月にいよいよ帯広に酒蔵ができることになりました。経営戦略的に帯広を選んだのではなくて、一つは帯広畜産大学の前学長の奥田先生の人脈ネットワークがあったことや、北海道の大学が北見工大と小樽商科大学と帯広畜産大学の経営統合の話が始まっておりまして、その象徴として酒蔵を造って関係性を深めたらいいんじゃないかという発想から2020年6月にできる経緯になります。この帯広のお酒造りと上川町で人口 3500人の町のお酒造りではそれぞれの地域の特徴を捉えたお酒にしたいという思いがあります。帯広で地元のお客様に地元の酒として飲んでいただけるようになるのか、色々試行錯誤をしてお酒造りをしております。近年、お客様の嗜好が日常の中のお酒という考え方から、やっぱりお金を出すのであればちょっとでも美味しいものを飲みたいと嗜好品の方へシフトしていた傾向がありますので、今のこの動きは日本のそのお酒の業界の中に一番新しい形で注目されています。個人的にはやっぱり免許を緩和してビールとかワインのように免許を取得しやすくすることが、日本酒業界の未来としては明るいと思っています。
酒造工程で1つ話をさせていただきます。4、500年前に80年から100年の間でスクリーンにある形になってお酒造りされている歴史があります。当時、江戸時代の時に大桶が開発され、大きな3500ℓぐらい入るもので造られるようになりました。今日、説明したいのは「もろみ」というところにあって、初添、踊り、中添、留添、4つ言葉があります。碧雲蔵では700㎏ぐらいで仕込むんですけど、伝統的な日本酒の造りはその倍の約1500㎏です。 1500kgを一辺にタンクに入れて仕込むとほぼ高い確率で腐造が起きます。そのことに気づいてお酒を3回に分けて造ることを発明されました。踊りとは1日何もしない日を入れてますが、これがすごい知恵だと思います。日本酒のお仕事って面白いのが何をしないということをきちんと考えられていたりしているところです。微生物の世界と人間の世界は違っておりまして、微生物の世界は腐造と発酵という概念がありません。人間の世界だけが不要なものを腐造と必要なものを発酵というように分けているのです。
(見学ルームでは、日本酒醸造工程を詳しく解説いただき、地酒十勝晴れ造りにかける若山杜氏様の想いをお伺いいたしました。)
次回プログラム予定
令和5年9月26日(火)「帯広RACの活動と地位向上への想い 帯広ローターアクトクラブ 会長 後藤雅人様」(青少年奉仕・ローターアクト委員会)